AppleがFlash Playerのプリインストールを取りやめたことについて、色々な意見があるようです。
例えば、Engadgetは次のような問題点を指摘しています。
アップル、新MacBook Air のFlash外しに回答。全Macでプリインストール廃止へ
いずれにせよ現状ではプラグインが同梱されていないだけでなく「ここをクリックするとインストール」の導線もなく、またそもそも欠けているのが Flashなのか何なのかも分からない状態。一方Firefoxをインストールすれば、「ここをクリックするとプラグインのダウンロードを開始します」表示です。アップルの意図は別としても、あらかじめFlashについて理解していて自力で導入できるユーザー以外、あるいはコンテンツにあわせて別のブラウザを導入できるユーザー以外は「コンテンツとしては何かあるけれど見られない」ことだけが分かります。
ウェブ製作者が手抜きをして代替要素を用意していないとまさしく指摘通りとなります。
ClicktoFlashやFlashlessと言ったFlash再生制限プラグイン(或いは機能拡張)を利用していると、多くのサイトがFlashに依存したウェブレイアウトをしていることがよく分かります。
また、なぜ数多くあるプラグインの中で Flash Player だけがプリインストールされなければいけないのか。といった議論もあるでしょう。
他のブラウザではどうか
ブラウザがクラッシュする原因の殆どは外部プログラム…俗に言うAdobe Flash Playerと言うのは既に常識ですが、さて、他のブラウザではプラグインとの共存をどのようにしているのでしょうか?
- Google Chrome の場合
ご存じの通り、Google は Google Chrome ブラウザに Flash 技術を統合する道を選びました。つまり Google Chrome の最新版 = Flash Player の最新版と言うことになります。
その他、プラグイン管理画面でプラグインの有効か無効かを制御出来るようにしています。
Chromium Blog: Improving plug-in security- Mozilla Firefox の場合
Mozilla Firefoxは バージョン3.6.4においてプラグインのプロセスを分離すると共に、プラグインのバージョンチェックを行い、古いバージョン場合はアップデートを促すようになっています。
また、プラグインのバージョンをチェックするPlugin Checkというサイトを提供しています。
プラグインのバージョンをチェックする"Plugin Check"がSafariでも利用可能に : Safari Realized- Opera の場合
Opera の場合クイック設定からプラグインの有効か無効かを簡単に制御できるようにしています。
- Internet Explorer の場合
Internet Explorer の場合、Flashは定期的にアップデートを確認し、アップデートがある場合はインストールを促されます。
皆さんのご意見を聞かせてください
アップルと言えば、HTML5 や CSS3 の策定などを通じ、プラグインを必要としないWebの在り方を提案しているようです。
確かに、Canvas や SVG、CSS3 を使ったデモページを見ると Flash 等と遜色無い表現を実現しています。
また、普及率が95%を超え、ブラウザのバージョンやプラットフォームをあまり考慮しなくても良い、と言うメリットを考慮し上で、Flash など標準以外の技術に依存することの是非もあります。
しかしながら、まだ多くの Web サイトが考えなしに Flash を濫用している現在、このような唐突なプリインストール廃止は望ましいのでしょうか?
是非、皆さんのご意見を聞かせてください。